オフラインでも図面を確認できるAutoVue新版:設備保全関連機能強化
AutoVueは、Webベースのドキュメント管理とCADデータ閲覧などが可能になるアプリケーション。設計データを含む全てのドキュメントを、AutoVueサーバを介してファイルサーバに蓄積するため、データ管理が容易になる。
日本オラクルは2010年7月5日、「AutoVue Enterprise Visualization 20.0」(以下、AutoVue)の提供を開始した。
AutoVueは、Webベースのドキュメント管理とCADデータ閲覧などが可能になるアプリケーション。Javaアプレットとして動作するので、クライアント端末はWebブラウザとJava仮想マシンがあれば動作する。
設計データを含む全てのドキュメントを、AutoVueサーバを介してファイルサーバに蓄積するため、データ管理が容易になる。また、デザインレビューなどの際に、複数人で図面を基に変更指示などを行う際も、閲覧権限のみで、元の図面に影響を与えずに別のレイヤーへの指示入力などが可能となっているため、設計開発工程の作業効率化が見込める。
今回のメジャーバージョンアップで追加された機能は、設備保全作業を想定した3次元空間でのウォークスルー機能や、設備内のネットワーク接続ができない環境でもデータを閲覧できるオフライン機能など。また、対応するCADフォーマットは2次元、3次元を含め、475種となり、前バージョンである19.3と比較して25種類ほど増えた。
もともとは米シンメトリー・システムズが開発していたが、1995年、Agile PLMが同社を買収、Agile PLMは2007年にオラクルに買収されている。
Agile PLMやOracle E-business Suite、Primavera Enterprise Project Portfolio Managementなどとの連携が可能。他ベンダー製品との連携にも対応する。
同じ図面を複数人で閲覧しながら修正指示などを書き加えるデモ 左右のWebブラウザはそれぞれ別の地点のユーザーの画面。指示など、閲覧時に描き加えるデータは、図面とは別のレイヤーに記録されるため、元データに影響が及ぶ心配がなく、指示の履歴も追える。
AutoVue Enterprise Visualization 20.0の製品ラインアップは下記の通り。
- AutoVue Office……OfficeドキュメントのほかPDFや、TIFF画像などのラスターデータに対応
- AutoVue 2D Professional……AutoVue Officeの機能+2次元CADデータに対応
- AutoVue 3D Professional Advanced……AutoVue Officeの機能+3次元CADデータに対応
- AutoVue EDA Professional Advanced……AutoVue Officeの機能+EDAデータに対応
- AutoVue Electro-Mechanical Professional……AutoVue Officeの機能+2次元/3次元CADデータ、EDAデータに対応
なお、同製品はクライアント・サーバ構成のほか、デスクトップアプリケーションとして動作させることも可能。
価格は、フル機能の付いたAutoVue Electro-Mechanical Professionalで100ユーザーライセンス2500万円程度。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.