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再発防止アプローチによる品質マネジメント改革いま考えるべき品質マネジメント改革(3)(4/6 ページ)

グローバル設計・開発では品質保証部門が品質マネジメントプロセスの運用スキルを持つべきだ。NECの実践例を参考に検討を

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設計ノウハウを分かりやすく作成するためのコツ

 不具合報告を基に作成した再発防止策を、「設計ノウハウ」と呼ぶことします。設計ノウハウを理解しやすくするためのコツはどのようなことがあるのでしょうか。

 設計ノウハウには単に作業内容を記述するだけでなく、それが適用されたかどうかを客観的に判断するための、判断基準を定義すると活用しやすくなります。判断基準はできるだけ定量的な基準を設定します。また、文字の羅列だけではなく、参考資料や補助資料、URLなどを用いて、補足的な情報や図・写真を参照できるようにします。また、検索性の向上やカテゴライズのための属性情報(標準ASSYやフェイズ、キーワード)も付与するとなお良いでしょう。例えば設計視点には、ノイズ防止や振動防止など設計ノウハウに相当するキーワードを定義することで、理解の容易性や活用性を高めることができます。


ポイント2:判断基準の明確化と、参考資料による補足



図4 設計ノウハウの登録画面
図4 設計ノウハウの登録画面
(設計ノウハウ登録画面:JSOL製J-PKMの例)

 設計ノウハウに、その背景・経緯や過去に発生した不具合情報を関係付けて、すぐに参照できるようにすることも、理解を容易化するための有効な方法です。

 図5は、設計ノウハウと不具合情報の連携イメージです。この例では、1つの不具合情報を基にして、2つの設計ノウハウが作成されています。設計者は設計ノウハウを利用する際、過去の不具合情報を参照して、その意図や目的を把握することができます。

 例えば、右上の設計ノウハウでは、温度が所定範囲外で設定時間以上継続すると、警告を出してマシンを停止する、とありますが、不具合情報をたどるとトナーの定着不良を防止することが最終目的であることを把握することができます。

 何のための設計ノウハウか、過去にどんな重大な品質問題が発生しており、何を対策することを意図したものかを理解できるようにすることは、設計ノウハウや不具合情報などの品質ナレッジコンテンツの価値を高めるための有効な手段になるのではないでしょうか。


ポイント3:設計ノウハウと、その背景・経緯や不具合情報の関係付け



図5 設計ノウハウと不具合情報の連携管理
図5 設計ノウハウと不具合情報の連携管理

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