図研、ラティス・テクノロジーと資本提携を発表

図研がラティス・テクノロジーと資本提携へ。XVLを使ったエレキ・メカを横断したデザインレビュー環境が実現する。

[原田美穂，＠IT MONOist]

　図研は2010年5月24日、ラティス・テクノロジーと資本提携を締結したと発表した。図研はラティス・テクノロジーの株式を1200株取得する。これにより、図研の出資比率は14％となり、ラティス・テクノロジーの第2位の株主となる（筆頭株主はトヨタ自動車）。

　ラティス・テクノロジーは軽量3次元CADデータフォーマットであるXVLを利用したCAD／PDMソリューションを持っており、この資本提携をきっかけに、図研が持つPLMソリューション「PreSight」上でもXVLを利用した3次元データの利用が可能となる。また、図研が持つ電気回路設計用CAD「CR-5000」シリーズからもXVL出力が可能となり、エレ・メカ連携が強化される。

　具体的には、従来難しいとされていた機構側の形状と電気回路の形状を合わせて検証するような、エレ・メカにまたがるハイブリッドな検証が実現する。また、XVLデータの最大の特徴である軽量なデータフォーマットが利用可能となるため、部門を超えたデザインレビューが容易になる。設計データを基にしたビジュアルなBOM（部品表）構築、構成管理などもPreSight上で実現する。

　図研では、CR-5000シリーズからXVLファイルを出力するためのコンバータの無償ダウンロードサービスを2010年6月23日から開始する。

　両社は今後も相互の設計開発ソリューションの連携を強化していくとしており、今回発表された連携以外でのコラボレーションも計画中としている。今後の計画については、6月23日から東京ビッグサイトで開催される「第21回 設計・製造ソリューション展（DMS）」の図研ブースでも紹介する予定だという。