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インテルが語る組み込み市場向け戦略組み込みセミナーレポート(2/2 ページ)

岡谷エレクトロニクス主催セミナーに登壇したインテルは、組み込み市場向け製品戦略、組み込み用途向け新Atomプロセッサに関する講演を行った。

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2種類のインテル Atomプロセッサ

 具体的には、低コストが特徴の「N270」の後継となる「N4xx」「D4xx」「D5xx」と、低消費電力が特徴の「Z5xx」シリーズの後継製品の大きく2種類。

 N4xx、D4xx、D5xxは、すでに発売中で、2チップ構成、デュアルコアのオプション、性能向上、I/Oの拡張などがなされている。一方、Z5xxの後継製品においては、2チップ構成、性能の向上、汎用インターフェイス対応がなされ、2010年第4四半期にリリース予定だという。


2種類のインテル Atomプロセッサ
画像11 2種類のインテル Atomプロセッサ

 N4xx、D4xx、D5xxについて、町田氏は「前世代のN270ではCPU、ノースブリッジ、サウスブリッジの3構成だったが、これを2構成にし、さらにデュアルコアに対応したほか、グラフィックス系のインターフェイス、メモリコントローラをCPUに取り込んだ。こうした機能統合により、BOM(Bills of Materials)の節約、消費電力の削減、パフォーマンスの改善が図れる」と説明した。

前世代とのプラットフォーム比較N4xx、D4xx、D5xxのブロック図 画像12(左) 前世代とのプラットフォーム比較/画像13(右) N4xx、D4xx、D5xxのブロック図

「D510」「D410」「N450」の比較
画像14 「D510」「D410」「N450」の比較

 Z5xxシリーズの後継製品については、「グラフィックス、メモリコントローラをCPUに搭載、フロントサイドバスを汎用のPCI Expressに変更する予定。汎用バスにより柔軟なI/Oを実現し、さまざまなニーズに対応させる計画。今後さらに、AtomでのECC(Error Correcting Code)メモリのサポートも視野に入れている」とその方向性にのみ言及した。

インテル Atom Z5xxプロセッサの方向性インテル Atom Z5xxプロセッサの今後 画像15(左) インテル Atom Z5xxプロセッサの方向性/画像16(右) インテル Atom Z5xxプロセッサの今後

デジタルサイネージに注力!

 前述のとおり、2010年、インテルが注力する分野の1つとして掲げているのがデジタルサイネージだ。「2015年には、800万台ものデジタルサイネージが稼働するといわれている。インテルがここを攻めないわけにはいかない」と町田氏はいう。

デジタルサイネージ市場
画像17 デジタルサイネージ市場

 一昔前のデジタルサイネージは、静止画やテキストを表示する程度のものだったが、現在ではネットワーク化やマルチメディアコンテンツ対応、マルチディスプレイ化などが進んでいる。また、デジタルサイネージ自体が一方的に情報を配信するだけでなく、利用者の特性に合わせた情報配信や利用者情報の収集などにも活用されはじめている。「こうしたデジタルサイネージの進化、ニーズの変化に合わせた展開をインテルは戦略的に進めていく」(町田氏)。デジタルサイネージの進化とともに、組み込み機器市場でインテル・アーキテクチャのシェアをさらに伸ばすことができるのか、今後に注目したい。

デジタルサイネージにおけるインテル・アーキテクチャの優位性
画像18 デジタルサイネージにおけるインテル・アーキテクチャの優位性

2010年5月12〜14日の3日間、東京ビッグサイトで開催される「第13回 組込みシステム開発技術展(ESEC2010)」で自動販売機とのコラボレーションモデルの展示が行われるほか、6月9〜11日までの3日間、幕張メッセで開催される「デジタルサイネージ ジャパン 2010」では未来型デジタルサイネージの展示が行われる予定だという。

デジタルサイネージのコンセプトモデル
画像19 デジタルサイネージのコンセプトモデル


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