FPGAでテレビ開発に“差別化”を:TED&XILINX開発者向けセミナーレポート(1/2 ページ)
テレビ開発で“差別化”できるザイリンクスのFPGAソリューション「コンシューマ ビデオ キット」とは?
デジタルテレビなどコンシューマ製品の市場では、激しい開発競争が繰り広げられている。そんな中、高付加価値なコンシューマ製品を低コストかつ短期間で提供するためのソリューションとしてFPGAが注目されている。
東京エレクトロン デバイス(以下、TED)がこのほど実施した開発者向けセミナー「TED Workshop 2010 ボード開発ソリューションセミナー 〜高速ボード設計と評価手法〜」の中で、ザイリンクスがコンシューマ製品開発者向けソリューションをアピール。米国で1月に開催された家電技術見本市「2010International CES」でザイリンクスがお披露目した新コンセプトの開発プラットフォーム「コンシューマ ビデオ キット」(以下、CVK)や、TEDが提供するFPGA評価プラットフォームなどが紹介された。
CVKはザイリンクスが昨年から提唱しているマーケット特化型の開発プラットフォームソリューション「ターゲット デザイン プラットフォーム」(以下、TDP)の1つ。ザイリンクス マーケティング本部 マーケティング マネージャーの橘 幸彦氏はTDPについて「昨今、柔軟性および性能向上の一方で消費電力と価格は削減するといった技術要求が高まっており、アプリケーションごとの要求の細分化、差別化への追求、開発効率の向上など、開発環境はどんどん厳しくなっている。ザイリンクスは、迅速な製品開発を実現するための、すばやく簡単に取り掛かれる柔軟かつリスクの少ない開発環境としてTDP戦略を提案している」と説明する。
日本のデジタルテレビの開発力は、世界的にみてもトップレベルだ。今回お披露目したCVKは、そんな日本企業に長年FPGAを提供してきたザイリンクスとTEDが両社のノウハウを持ち寄り、共同開発したものだという。
TEDが現在提供しているCVK「TB-6S-CVK」は、ザイリンクスの最新FPGAファミリ「Spartan-6」を採用。DisplayPort、V-by-One HS、HDMI 1.3、1.05Gbps LVDSといった最新ディスプレイインターフェイス規格に対応したFMCオプションボードと検証済みコアを装備。デジタルテレビの設計者は、映像処理に特化したこのCVKを使うことで迅速なアルゴリズム検証や新インターフェイスのテストが行えるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.