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電圧制御回路を簡素化した電池監視ユニット、デンソーが開発

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 デンソーは2010年1月、従来よりも電圧制御回路を簡素化した、車載リチウムイオン電池用の監視ユニットを開発したと発表した(写真1)。この電池監視ユニットは、トヨタ自動車が2009年12月末に発表した「プリウス プラグインハイブリッド」に採用されている。


写真1 デンソーの電池監視ユニット
写真1 デンソーの電池監視ユニット 

 プリウス プラグインハイブリッドや三菱自動車の電気自動車「i-MiEV」などの車載リチウムイオン電池ユニットは、数10個の車載リチウムイオン電池セルから構成されている。これらの電池セルは、充放電を続けていくうちに、それぞれの充電率(SOC:State of Charge)にばらつきが発生してしまう。もし、SOCのばらつきを放置すれば、電池セルが過充電や過放電を起こす可能性もある。そこで必要となるのが、各電池セルが最適なSOCを維持できるように、それらの充電状態を監視/制御する電池監視ユニットである。


図1 電池監視ユニットの制御方式
図1 電池監視ユニットの制御方式 左から、従来の電圧制御方式、デンソーが開発した電圧制御方式。

 今回発表された電池監視ユニットは、ノート型パソコンなどの電池監視ユニットと比べて、電圧制御回路が大幅に簡素化されている。具体的には、全セルの平均電圧を検出し、その平均電圧と比べて電圧が高いセルをシンプルな論理回路で判定して放電させるというものとした。これにより、従来まで必要とされてきたインターフェース(I/F)回路やA-D変換回路、マイコンを用いた演算回路などが不要になったという(図1)。

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