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失敗から学ぶ! T部長がハマった穴とその中身シックスシグマの落とし穴(2)(1/4 ページ)

入り口はありがちな間違いでした……。3つの落とし穴にハマった皆さんの例を参考に、同じ穴に落ちないための対策を考えましょう

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シックスシグマには多くの企業が取り組んでいるが、適用の仕方次第では望む結果が得られない場合もある。どう導入すればいいのか、どう考えると間違いなのかを身近な例題をもとに解き明かしていく(編集部)

シックスシグマは分かったけれど思うような成果が出ない!

 皆さまこんにちは! 五葉コンサルティングの楊です。

 前回は身近な例を使って、シックスシグマの考え方と成功までの道筋をご紹介いたしました。



 「シックスシグマって、思ったより使いやすそうだな」と感じていただいた方も多いと思います。しかし、実際にシックスシグマを導入している企業には、研修や実際のプロジェクト運営にかなりのコストを使ったけれど、思ったような成果を得られなかった、という声があるのも事実です。社員側からも「やれといわれるからやっているけど、その分業務に力を入れた方が会社のためになると思うのだけど……」というボヤキが聞かれたりもします。

 合理的で理想的に思えるシックスシグマの考え方ですが、なぜこのような状態を生み出すのでしょうか?

 今回はシックスシグマの導入/実施で陥りがちな「3つの落と穴」について、分かりやすく、例を使ってご紹介したいと思います。

【落とし穴その1】使いどころの間違い

 「シックスシグマはすべての課題解決について優れた効果を発揮するか?」その答えは明らかに「ノー」です。シックスシグマを会社の文化として、広く行き渡らせようとする会社が陥りがちなのが、シックスシグマの使いどころを間違ってしまうという落とし穴です。

例題:やる気を削いだT部長

 数年前にシックスシグマを導入した機械メーカーのA社。現在では、部門ごとに年間1つ以上のシックスシグマプロジェクトによる業務改善が義務付けられるようになりました。

 製造部門のT部長は、部下からも不満の声が上がっている、「設計変更が頻繁に発生することで生じている、調達業務の煩雑さ」について着目し、これをシックスシグマで取り組む課題とすることにしました。


 さて、T部長はすでに1つの間違いを犯してしまっているのですが、何が問題かは気付きましたか?

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