GIView上でライン全体の品質改善分析が可能に:複雑な製造工程も一括で分析可能に
日本IBMの製造基幹システム向けソリューション「IBM Global Integrated View」とYDC SONERを組み合わせて利用可能に
日本IBMは5月15日、ワイ・ディ・シーの品質管理パッケージ製品「YDC SONER」の販売およびシステム構築について協業を行う契約を締結した。
日本IBMでは、すでに製造基幹システム向けソリューション「IBM Global Integrated View」(GIView)を提供している。今回の協業では、既存製品群に加え、YDC SONERによる、複数拠点・工程が入り組んだ複雑な製造工程での品質管理を強化するのが狙い。今回の契約締結により、YDC SONERがGIViewのコンポーネントの1つとして提供されることになる。
GIViewは、世界各国・地域に展開する複数の製造ラインを、あたかも1つの工場のように仮想的に統合し、一括で各地のリアルタイムの情報を管理するためのシステム。一括して管理できるため、タイムラグのない状況判断や、精度の高い生産計画の実現が期待できる。加えて、SOAと呼ばれるアーキテクチャを採用しているため、既存システムとの連携も効率よく実行できる仕組みになっているのが特徴。
YDC SONERは、半導体・FPD製造向けの総合品質解析パッケージ。部門ごとに管理されがちな、工程内品質管理データなどの品質関連のデータを一括管理するため、さまざまな切り口でのデータ分析を可能とする。各工程をまたぐ分析も可能なため、全工程を通した品質改善策の検討が容易になる利点を持つ。例えば、ライン上で突発不良が発生した場合、どの要因が影響しているかといった情報を絞り込み、仮説を設定、実際のデータを確認しながら品質改善に取り組める。
なお、この協業契約締結を前に、YDC SONERは対応データベースソフトウェアにIBMのデータベースサーバソフトウェアである「DB2」を追加している。
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