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Caelumシリーズの新バージョンが2009年1月に登場新しいCaelumはナレッジ共有を強化する

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 トヨタケーラムは2009年1月8日に「Caelum XXen」「Caelum III」「Caelum KKen」の最新版4.1を発売する。編集部注*こちらは2008年12月8日時点の情報です。後の2009年1月8日、発売は2009年1月中旬よりとトヨタケーラムより発表されました(MONOist Newsを参照のこと)。

 今回のバージョンアップでは3次元CADであるCaelum XXenとCaelum IIIと、ナレッジ共有ツール「指南車」との連携強化を行うという。「指南車」は、設計作業項目をフローチャート化し、CADの作業と連動させるツールだ。指南車側のフローチャートの中の作業項目の1つをクリックすると、3次元CAD側でその項目に合った作業指示やチェック項目のリストを出しながら、モデリングの操作準備(外形寸法やリブ形状の入力など)も始める仕組みになっている。4.1からはCAD側で対応する機能数が4.0の8倍以上に増えるという。ただし機能の詳細は発売日に明らかにするという。

 指南車はこれまで「技術伝承」というキーワードで売り出してきた。ただ今後は「設計品質の向上と設計スキルの平準化」という面にも目を向けてプロモーションする方針だという。 自社の技術社員の設計業務だけではなく、海外拠点での作業管理や派遣社員の指示にも使ってもらいたいとのことだ。


3次元CADと指南車との連携

 またCaelum XXenとCaelum IIIの4.1から、「属性追加機能」が新たに加わる。穴を加工するための情報(加工手順や工具の指示)を3次元モデルの形状や2次元図面の注記とリンクさせることができる。またその情報は、リスト化して保存しておいて、別の図面を描くときなどに引き出して使うことができる。CAM(Caelum KKen)用のデータに出力するときも、CAD側で指定したデータが反映されるようになっている。4.1の時点では、穴形状のみの対応だが、Ver4.2(2009年3月末発表予定)では、形状のバリエーションを増やす予定とのことだ。


自動加工割付機能がCAD側で付加した属性を認識する:ザグリ穴を開けるための加工手順を3次元CADのモデルや2次元図面の注記へ反映でき、CAM出力時に反映できる。また加工手順データはリスト化して登録される

 Caelum XXen・IIIに付いている「2次元検討&作図環境(LVX)」とは3次元での設計よりも2次元での設計が都合がよいというユーザーに特化したツール。2次元CADライクな作業で3次元モデルを作れるようになっている。上下2段のウィンドウで構成され、上段では検討の実作業エリアとして2次元ビューを表示させ、下段で3次元モデルのビューを参照できるようにしている。また必要に応じて3次元モデリング環境に戻って構造検討をすることもできる。4.0までは2次元表示の投影図が1方向のみだったが、4.1からは上面や底面、側面なども表示できるようになる。併せてスケールも変えられるようになる。断面図の表示も改善するいるという。

 CAD/CAMのCaelum KKen 4.0では工具(刃物)交換の自動設定が2回までとなっている。例えば深もの加工では長さの異なる工具を数回(少なくとも3回)取り換える必要がある。その際、ユーザーは手動でCL(カッターロケーション:工具の軌跡や工具長の算出を行うプログラム)データを修正するしかなく、ミスも出やすかった。4.1ではそういった問題に着目し、工具交換の自動設定回数の制限をなくすように改良したという。

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