技術伝承のトレンドは動画!? ツールも多種多様に:第19回 設計・製造ソリューション展レポート(前編)(2/3 ページ)
2008年6月25日から27日までの3日間、東京ビッグサイトにて「第19回 設計・製造ソリューション展(以下、DMS展)」が開催された。今回のDMS展では、技術伝承ゾーンが新設され、昨今の製造業における人材不足などの問題や、それに対する現場での取り組み方が垣間見えた。多くの来場者でにぎわう中、新人記者の見た今年のDMS展を報告する。
「整理」「清掃」「整頓」で、社内の情報共有も効果的に
枚岡合金工具は、製造現場での作業風景やサービス業の朝礼風景など、社内で共有したい情報を誰でも簡単に操作、管理ができるデジタルデータの管理システム「デジタルドルフィンズ」を出展した。
同社は冷間鍛造部品用金型の設計を行う製造業だ。デジタルドルフィンズは、1999年より同社が開始した「整理」「清掃」「整頓」という3S活動の概念をデータ管理に応用したものである。
管理者に依存せず、紙の図面や書類、動画データを誰でもすぐに取り出しが可能。社員1人1人が同じレベル、同じ負荷で書類を整理整頓し、作業を効率化することで、ムダを排除するという。
使用方法は、紙のデータをスキャンしてデジタルデータ化し、データベースに蓄積していくという形式。検索機能も備わっており、データベースに保存してあるデータであればすぐに取り出しが可能だ。
実際に記者の名刺もその場でデジタルデータ化していただいた。紙媒体の情報を複合機のスキャナ機能などで取り込むと、専用の登録フォルダにいくように設定してあるという。ファイル形式はPDF。
動画や静止画はドラッグ&ドロップで配置。ワードやエクセルファイルも可能だ。ドルフィンアイコンの登録ボタンを押せば、データが読み込まれ、受注番号や書類名などの詳細情報を入力すれば登録完了となる。
今回は製造グループでの登録を行ったので書類名や受注番号となっているが、そのほか総務や経理など部署ごとにグループ管理ができるという。
「今後加えたい機能については、Web対応を考えています。また、ユーザーの方から何か要望があれば対応します。これまでも導入していただいているユーザー企業からの要望で、検索機能やグループ別のカスタマイズなど、共通するバージョンアップは無償で行ってきました」(説明員)
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シンプルな操作で、専門知識のない人でも編集が容易
ダッドは、コンピューターの操作に不慣れな初心者でも簡単に編集できる簡易HTML制作ソフト「DAD-MACS ver1.0」を出展。ユーザー側の立場で作られた、実用的なインターフェイスとなっている。対応言語は日本語、英語、中国語など12カ国語に対応。
入力画面では、あらかじめ用意された部分に画像を挿入。出力画面はWeb上でも確認が可能となっている。
対応するファイル形式はJPEG、SWF、GIFなどの静止画ファイルと、QuickTime、MOV、MPEG、SWFの動画ファイル。読み込んだイメージは、参照しているファイルを1つのフォルダに複製しパッケージングしてあるため、各所に散乱しているデータの整理も容易にできるという。
「編集は非常に簡単です。動画などの編集をユーザーに行っていただく代わりに、15万7000円(税込み)という格安でご提供しています」(説明員)。
また、同社が販売している「Format-Editor」というソフトを使用すれば、フォーマットのカスタマイズも可能とのこと。
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