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いまさら聞けない SystemC入門:半導体設計技術解説(3/3 ページ)
注目を集め、常識化しつつあるCベース設計。その中で一歩抜きん出た「SystemC」の概要から最新動向までをあらためて解説する
SystemCコーディングについて
ここで、ちょっとSystemCのコードについて見てみましょう(注1)。
SystemCのシステム構成を図4に示します。SystemCでは、1つ1つの機能を「プロセス」(関数)という単位で構成し、プロセスを集めた単位を「モジュール」とします。モジュール間の通信は「ポート」を通して行い、ポート間は「チャネル」で接続されます。また、各プロセスは並列に動作しており、「イベント」「FIFO」により同期を取ることが可能です。
※注1:
SystemCの言語仕様の詳細については、拙著「SystemCプログラミング基礎講座」を参照ください。
SystemCのファイルは、「ヘッダファイル」と「ソースファイル」の2つで構成されています。ヘッダファイルには、以下のようなエンティティ部分を記述します。
ポート宣言 : ポート型、ポート名を宣言
プロセス宣言 : プロセス名を宣言
プロセス登録 : プロセスの登録
センシティビティ設定 : プロセスに対するセンシティビティを設定
そして、ソースファイルにアーキテクチャ部分を記述します。
SystemCの魅力は、システムLSIの単なる上流言語というだけではありません。時代に合わせて日々進化し続けているのが特徴です。今後も発展し続けます。OSCIが提供している無償ツール、そしてほかのツールベンダ製品も日々進化しています。
まだSystemCを使ったことがない皆さん、SystemCを始めてみませんか。
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