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T-Engineプログラミング環境を構築しようT-Engineプログラミング入門(1)(3/4 ページ)

習うより慣れろ。まずはT-Engineプログラミングを体験しよう。今回は、環境構築から“Hello, world”のコンパイルまで

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Teaboardと開発環境のセットアップ

 では、Teaboardを使うための準備を始めましょう。本稿では、必要な作業の概略を説明します。Teaboard付属の説明書には、より詳細な手順がチュートリアル形式で掲載されています。

TeaboardとPCの接続

 最初にTeaboardとPC(Windows XP SP2が必要)をUSBで接続し、Teaboardの付属CD-ROMに格納されているドライバ「teaboard.inf」をWindowsにインストールします。

 ドライバのインストールが終わると、Windows側からはTeaboardがCOMポートとして見えるようになります。デバイスマネージャを開いて、TeaboardがCOMポートの何番に割り当てられたのかを確認します。

Tera Term Proのインストール

 PCとTeaboardの通信には、Tera Term Proを利用します。まず、Tera Term ProをダウンロードしてWindowsにインストールします。インストールが終わったらTera Term Proを起動し、TeaboardのCOMポートを開いてコンソール入出力ができることを確認します。

 なお、Teaboardに割り当てられたCOMポート番号が大きい場合は、C:\Program Files\TTERMPRO\TERATERM.INIの「MaxComPort」値を変更する必要があります。

関連リンク:
Tera Term Home Page
Japanized Tera Term Pro

SDカードのフォーマット

 Teaboard用のSDカードをフォーマットします。SDカードをTeaboardのスロットに挿入し、Teaboardのコマンドラインインタプリタ(CLI)を使ってSDカードの区画作成、フォーマット、およびシステムのコピーを行います。以下の作業は、Windows上のTera Term Proで行います。

[/SYS]% hdpart pcb                          (1)
(区画情報が表示される)
** Create/Delete/Boot/Edit/Quit ? c         (2)
Create PartNo (1-4) ? 1
Size [GB/MB/KB,All] (<242MB) ?              (3)
(区画情報が表示される)
** Create/Delete/Boot/Edit/Update/Quit ? b  (4)
Boot PartNo (1-4,Clear) ? 1
(区画情報が表示される)
** Create/Delete/Boot/Edit/Update/Quit ? u  (5)
[/SYS]% format -b pcb0 WORK                 (6)
[/SYS]% att pcb0 pcb0                       (7)
[/SYS]% cp -b -v -r * /pcb0                 (8)
[/SYS]% det pcb0                            (9)
[/SYS]% # bd                                (10)

(1)区画編集ユーティリティ「hdpart」の起動
(2)区画の作成
(3)[Enter]キーを押す
(4)起動区画を設定する
(5)区画を書き込む
(6)フォーマット実行
(7)ファイルシステムを接続する
(8)システムの全ファイルをSDカード上にコピーする
(9)ファイルシステムの切断
(10)再起動

※コラム:SDカードの区画作成
PCのハードディスクと同様に、SDカードも最大4つまで区画(パーティション)を作成できます。
「4つも必要ない」という意見もあると思いますが、例えば最初の区画はWindows PCやデジタルカメラなどで直接読み書きできるようにFATフォーマットにしてデータを格納し、2番目の区画をTRONフォーマットにしてソフトウェアを格納する、といった使い方もできるのです。


Cygwinのインストール

 GNU C/C++コンパイラをはじめとする開発環境は、Cygwin上で動作します。そこで、Windows上にCygwin環境を構築する必要があります。Cygwinをダウンロードしてインストールするのですが、その際のポイントはgccやmake、perlなど指定されたパッケージをダウンロード時とインストール時に選択することです。この点に注意すれば、初めてCygwinを使う方でも迷うことはないと思います。


開発環境のインストール

 Windows上に構築したCygwin環境に、開発環境をインストールします。開発環境は、Teaboard付属のCD-ROMにパッケージ化されたものが用意されています。Cygwinのコンソールを開き、/usr/local/teディレクトリ下で以下のパッケージを展開するだけで使用できるようになります。開発環境の再コンパイルなどは必要ありません。

$ tar zxpf te.Cygwin-i686.common.05.tar.gz
$ tar zxpf te.Cygwin-i686.arm.04.tar.gz
$ tar zxpf te.resource.tbmx1.01.tar.gz 

 以上で、Teaboardを使うための準備作業は完了です。

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