【Q&Aで解説】生成AIが製造業のIoTを変える KDDIとソラコムが描く「フィジカルAI」の最前線:IoTとAIを組み合わせた「コト売り」へ
製造業におけるIoTは「データ取得」から「AI活用」へと進んでいます。生成AIが画像などのデータを価値に変え、自律的に動くフィジカルAIの時代が到来します。「つながる世界」は製造業にどういう価値を生むのか、Q&Aで解説します。
この記事の概要
- 製造業のIoTにおいて、生成AIの活用により画像や映像などの「非構造データ」の業務利用が容易になりました。
- AIが自律的にロボットや設備を動かす「フィジカルAI」の世界が、次世代の競争力となります。
- KDDIの大規模実装力とソラコムの開発力が融合し、製造業のデータ活用を支えるIoT基盤を提供しています。
この10年で製造業のIoT(モノのインターネット)を取り巻く環境は大きく変化し、データを手軽に取得できるようになりました。しかし、取得したデータを真のビジネス価値に変えるための本格的な活用にはまだハードルがあります。そのギャップを埋めるラストピースとして期待されているのがAIです。製造業におけるAIとIoTの融合が何をもたらすのか、KDDIの野口一宙氏(ビジネスグロース事業本部 グロース事業開発本部 副本部長)とソラコムの玉川憲氏(代表取締役社長 CEO)の見解を基にQ&A形式で解説します。
IoT×AIが注目される理由 非構造データの活用を後押しする生成AI
Q なぜ製造業のIoTでAI技術が注目されているのでしょうか?
A カメラやドローンからの画像、映像、音声といった非構造データを、生成AIの登場により業務で使える形に整理しやすくなったためです。
10年前はモノをネットワークにつなぎデータを取得すること自体が大きな挑戦でしたが、現在は技術の低価格化によりデータの取得は当たり前になりました。集められた大量のデータの中には、従来は分析が難しかった画像や音声などの非構造データが多く含まれています。「ChatGPT」の登場を皮切りに生成AIが普及したことで、自然言語で問いかけるだけでこれらのデータから必要な情報を引き出せるようになりました。
このように、AIは大量のIoTデータを現場で生かすための重要なインタフェースとして機能しています。
IoTとAIの進化の先にある「フィジカルAI」の世界
Q AIとIoTの進化の先にある、フィジカルAIの世界とはどういうものですか?
A AIがロボットやドローン、設備などを通信経由で自律的に判断して動かす世界のことです。
製造業はこれまでも自動化に力を入れてきましたが、これからはIoTを通じて設備を常にアップデートし、より高度に機能させる時代が来ます。機械が自律的に判断して動くロボティクスの世界が、フィジカルAIによって現実のものになろうとしています。今後の製造業においては、このフィジカルAIの技術をいかに取り入れ、自社の競争力向上につなげていくかが大きなポイントとなります。
KDDIの社会実装力×ソラコムの開発力が生み出すシナジー
Q フィジカルAIの時代における、KDDIとソラコムの強みは何ですか?
A KDDIは「大規模で安定した社会実装力」、ソラコムは「俊敏で柔軟な技術開発力」という、異なる強みを持っています。
KDDIは、自動車や社会インフラなど高い信頼性が求められる領域で、25年にわたり安定した通信を提供してきました。世界86の国と地域で展開し、累計回線数は6300万を超えます(2026年6月末時点)。モビリティコントロールセンターなど、現実世界でのシステム運用経験(実装力)が豊富です。
ソラコムは、クラウドネイティブな設計に強みを持ちます。高度な専門知識なしに1回線から小さく始められる「IoTの民主化」を実現し、その回線数は1000万を超えます。IoTデータと生成AI、外部サービスを組み合わせる「SORACOM Flux」や、各種データからAIボットを構築できる「Wisora(ウィソラ)」など、先進技術をいち早く提供しています。
ソラコムが新しい技術をいち早く試して形にし、KDDIがそれを大規模な社会実装へと広げるという連携が機能しています。
これからの開発方針
Q KDDIとソラコムは今後、どのような技術に投資してIoT基盤を進化させていきますか?
A eSIMオーケストレーションや生成AIの統合、衛星通信サービスの拡充など、最先端の技術革新を継続的に推進していく方針です。
両社はフィジカルAI時代を下支えするデジタルインフラを目指して積極的な投資を続ける方針を示しています。具体的には以下のような領域への取り組みが挙げられます。
- SGP.32によるeSIMオーケストレーションの推進
- SORACOM QueryやSORACOM Fluxといった生成AI統合機能の拡充
- 衛星通信サービスのさらなる展開
通信の提供にとどまらず、AIによる制御や動くものを遠隔で操作・監視する仕組みまで支える基盤を提供することが、両社の使命として位置付けられています。
次世代インフラが後押しする「コト売り」への変革
Q これからの製造業は、IoTとAIを活用してどのように変わっていくべきですか?
A 製品を単に販売するだけでなく、機器をつないで保守や予知保全などのサービスを提供する「コト売り」へとビジネスを拡大していくのが望ましいと言えます。
IoTによるデータ収集とAIによる高度な分析・制御を組み合わせることで、顧客に継続的な価値を提供する新しいサービスやプロダクトを生み出すことが可能になります。KDDIとソラコムは、こうした製造業の「コト売り」へのシフトを支えるデジタルインフラをグローバルで提供していく構えです。両社は今後も積極的な投資を続け、日本の産業の競争力向上とデータ活用を前進させることで、日本のデジタル貿易赤字の解消にも貢献したいという強い使命感を持っています。
データ収集から自律制御への転換
製造業におけるIoTは、データの単なる収集から、生成AIを活用した「非構造データの実用化」、さらには「フィジカルAIによる自律制御」へと大きな転換点を迎えています。この進化を支えるのが、高い信頼性と社会実装力を持つKDDIと、先進的で俊敏な開発力を持つソラコムの強力な連携です。両社が提供する次世代のデジタルインフラと最先端技術への投資は、製造業が新たなサービスを生み出す「コト売り」への変革を強力に後押ししてくれるでしょう。
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提供:KDDI株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2026年9月20日
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