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組み込み機器市場での展開を強化するインテルアプローチは「Intelligent Connected Solutions」

PCとサーバー機器向けのプロセッサ製品ですでに確固たる地位を築いているインテル。同社は、組み込み機器市場に対しても、製品開発や営業展開をより一層強化する姿勢を見せている。

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 インテルが組み込み機器市場に注力する背景には2つの理由がある。1つは、組み込み機器に用いられるプロセッサの高性能化と高機能化である。こういった高性能化と高機能化とともに、組み込み機器に欠かせない低消費電力性能を実現するためには、同社がPCやサーバー機器向けのプロセッサ製品の製造に用いている最先端の半導体製造技術が不可欠になる。

インテル株式会社 津乗学氏
インテル株式会社 マーケティング本部 エンベデッド製品・マーケティング プロダクト・マーケティング・エンジニア 津乗学氏

 もう1つの理由は、組み込み機器をインターネットに接続して利用する機会が増えていることだ。インテルのマーケティング本部でエンベデッド製品・マーケティング プロダクト・マーケティング・エンジニアを務める津乗学氏は、「これまでインターネットに接続する機器として広く利用されてきたのが、IA(インテルアーキテクチャ)ベースのプロセッサ製品を搭載するPCとサーバー機器です。一方、従来は単独で利用されてきた組み込み機器について、インターネット接続を活用した機能向上を図るには、プロセッサをIAベースのものに替えることが有効な対策となるでしょう。2015年には、全世界で約150億台の機器がインターネットに接続されるという予測もあります。我々は、これらの機器にIAベースのプロセッサが広く利用されることを期待しています」と語る。

 インテルが、組み込み機器向けのプロセッサ製品の主軸に据えているのが、最新のマイクロアーキテクチャ「Sandy Bridge」ベースの「インテル Core プロセッサー・ファミリー」と、低消費電力を特徴とする「インテル Atom プロセッサー」をベースとしたSoC(System on Chip)「Atom E600シリーズ」である。Coreプロセッサーについては、医療用機器や通信機器など、パソコンやサーバー機器の技術を流用する用途に適している。一方、Atom E600シリーズは、消費電力やコスト、実装面積などでより厳しい要件が求められる用途に適している。例えば、車載情報機器やFA機器などである。

 このように、組み込み機器市場での事業展開を拡大しているインテルは、2011年11月16〜18日までパシフィコ横浜で開催される組み込み総合技術展「Embedded Technology 2011」で、パートナー企業21社と共同で出展する。展示規模はインテルの同展示会における歴史の中で最大級となる見込みだ(図1)。今回のブース・スローガンに選定したのが「Intelligent Connected Solutions」である。津乗氏は、「『Intelligent』は、全てのビジネスの原動力となるインテリジェンスと、知性と言っていいほどの高い機能を備えたデバイス、両方のことを意味しています。次に、『Connected』は、インテリジェンスとデバイスが、インターネットを介してつながることを指します。そして、『Solution』は、インテリジェンスとデバイスがつながることによって得られるものを最大化するために必要となる、ソフトウェアやサービスをはじめとするソリューションのことです」と説明する。

図1 「Embedded Technology 2011」におけるインテルの展示イメージ
図1 「Embedded Technology 2011」におけるインテルの展示イメージ

 展示の中核を担うのがブース中央に設置された特設展示コーナーである。今回の同コーナーに展示される製品/技術をいくつか紹介しよう。まず、組み込み機器の中でも今後の市場成長か期待されているロボット市場からは、CYBERDYNEのロボットスーツ「HAL」が披露される。HALは、装着した人物の脳から神経系を通じて体に流れる生体電位信号を皮膚表面に貼ったセンサーで検出して、各関節部のパワーユニットの動力を用いて動作や歩行をアシストすることができる。また、複数の画面と裸眼3D表示などを同時に制御するアミューズメント機器をイメージしたコンセプト展示を行う予定だ。これらを含めて、今回の特設展示コーナーの展示は10点を超える見込みだ。

 共同出展するパートナー企業の内、今回から初参加となるのがマカフィー、ローム、American Megatrends(AMI)である。マカフィーは、組み込み機器向けのセキュリティ製品についてインテルとの共同展示を行う予定。ロームは、Atom E600シリーズ向けのIOH(Input-Output Hub)チップを紹介する。AMIは、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)仕様に準拠するIA対応のBIOS「Aptio BIOS」などを展示する。津乗氏は、「組み込み機器向けの事業展開では、パートナー企業との連携が最も重要だと考えています」と述べている。

 展示会初日の11月16日10時からは、米本社の副社長でインテリジェント・システム事業部長のトン・スティーンマン氏が、「データから知識、そしてビジネスチャンスへ。〜インテリジェント時代の企業コラボレーション〜」と題した特別講演を行う。スティーンマン氏の講演を通してインテルの組み込み機器向けの取り組みへの理解を深めた上で、同社の展示ブースを見学するというプランもお勧めだ。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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提供:インテル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2011年12月16日

Embedded Technology 2011特集

講演情報

データから知識、そして
ビジネスチャンスへ。
〜インテリジェント時代の
企業コラボレーション〜
※同時通訳あり
日時 11月16日 (水)
10:00〜11:00
会場 会議センター 5F[501+502]
【講演概要】
現在、我々はネットワーク進化における重要な岐路に立っている。様々な機器はクラウド接続され、急増するデータトラフィックは、インテリジェント時代の幕開けを象徴する。データは知識へと還元され、前例の無い革新と効率化が進み、組込み業界に変革をもたらす。本講演では、新時代のコンピューティングに向けたインテルのソリューションのご紹介と企業コラボレーションを通じた様々な分野への取り組みを説明する。
【講演者】
インテル コーポレーション 副社長 兼 インテリジェント・システム事業部長
トン・スティーンマン 氏
【プロフィール】
1982年インテル コーポレーション入社後、組込み製品営業部門のマネージャー、モジュラー・コミュニケーション・プラットフォーム事業部長、ローパワー組込み製品事業部長などインテルの組込み事業の要職を歴任。
2010年11月より現職
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