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30年の知見が結集 必要な機能に絞ったサプライチェーン計画の改革提案サプライチェーンDX

変化の激しい時代、サプライチェーンの再構築と強靭化を目指したDXの推進は企業規模を問わず最優先事項となった。だが中堅以下の企業では改革が進まないケースが多い。こうした企業に紹介したいのが、日立ソリューションズ東日本の統合供給計画ソリューション「scSQUARE ISP」だ。

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厳しさ増す製造業に求められるサプライチェーン改革

 多発する自然災害やCOVID-19の影響による世界規模の経済成長の鈍化、エネルギーや資材の価格高騰やサプライチェーンの分断など、製造業を取り巻く環境は厳しさを増す一方だ。これを乗り越えるべく、多くの企業がサプライチェーンの再構築と強靭(きょうじん)化を目指してDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進している。

 だが、長年培ったレガシーシステムからの移行やシステム統合に加えてデータ活用のプロセスを整備しなければならないなど、課題が多くて難航しているのも事実だ。とりわけ中堅以下の企業は大企業よりもDXの進度がかなり遅い。デジタル領域の知見や担当者、予算が不足しているといった事情が重なってサプライチェーンの改革に着手できていないところも多い。

 一方で、需給調整部門や生産管理部門、製造部門など、現場レベルでサプライチェーン計画の脱属人化を望む声は企業規模を問わず根強くある。そこで紹介したいのが、日立ソリューションズ東日本の統合供給計画ソリューション「scSQUARE ISP」(2023年2月リリース)だ。

計画業務をワンパッケージで支援

 scSQUARE ISPは、BOP(工程表)を中心とした基本マスターを基に計画業務に関する全ての情報を同期させ、基準日程計画から調達計画、製造計画までをワンパッケージで自動立案するソリューションだ。計画業務に影響する要因をシミュレーションや可視化によって明らかにすることでPDCAサイクルを迅速に回し、柔軟な課題解決を可能にする。


scSQUARE ISPの機能概要[クリックして拡大] 提供:日立ソリューションズ東日本

 scSQUARE ISPは、「基準日程計画(MPS)」「能力所要量計画(CRP)」「資材所要量計画(MRP)」「製造順序計画(FCS)」という、供給計画と製造計画にまたがる4領域の計画業務支援機能を搭載している。Webベースのシステムなので、Web APIを活用して外部システムと連携することも可能だ。

 日立ソリューションズ東日本 営業統括本部 営業本部 パッケージソリューション営業部 第一グループ 部長代理の新関智広氏は、「外部の実用的なスケジューリングロジックや制約条件などを柔軟に組み合わせることで、計画担当者のニーズや運用レベルに合わせた機能/サービスの提供を可能にします」と説明する。

サプライチェーン計画支援の知見を結集

 日立ソリューションズ東日本は、サプライチェーンマネジメント(SCM)関連のソリューションビジネスを長年にわたり展開してきた企業だ。特に生産計画システムは1992年からパッケージ製品を開発しており、生産スケジューラー「SynPLA」や生産計画システム「SynPIX」などを業種問わず約180社の企業に導入した実績がある。scSQUARE ISPはこれらの後継製品で、SynPLAとSynPIXの機能をシームレスに統合することでより扱いやすいソリューションとしてリリースした。

 DXやSCMなどの領域における日立ソリューションズ東日本の豊富な知見とノウハウが詰め込まれたscSQUARE ISPには、特に強いこだわりを感じるポイントが2つある。

 1つ目が、BOPのデータの流れに対応する形で、一気通貫で購買、製造、供給計画が可能な点だ。日立ソリューションズ東日本 産業ソリューション事業部 ビジネスソリューション本部 PSIソリューション部 副部長 関雅臣氏は、「BOPを使うことで、資材の調達から生産、流通、販売といったサプライチェーン上の各プロセスにおけるサプライヤーや生産工場、出荷先を出入りするモノの流れが分かります。このことにより、ワンパッケージで生産計画業務全般をカバーします」と語る。


BOPのデータの流れに対応する[クリックして拡大] 提供:日立ソリューションズ東日本

 scSQUARE ISPはERPなどの基幹システムと連携する形で機能する。ERPから販売計画や受注情報といったマスター情報や在庫情報などを取得して、それを基に在庫制約や能力制約、資材制約を考慮した基準日程計画、能力所要量計画、資材所要量計画を行う。さまざまな種類のERPに幅広く対応するという。

 これらの機能の中にはERPが備えているものもあり、重複する場合もある。一方で、能力所要量計画における負荷の山積みや山崩しなど、ERPがサポートしていない機能も多い。日立ソリューションズ東日本 営業統括本部 営業本部 パッケージソリューション営業部 部長の鈴木広美氏は、「『能力所要量計画の部分だけ切り出して利用したい』といった個別のニーズにもお応えできます」と説明する。供給計画や製造計画のシナリオに従って自動立案/調整機能を細分化し、利用部門や計画業務シーンに合わせて必要最小限かつ最適な機能を提案する。

 2つ目は、Web APIによってシステム連携できる点だ。自社の業務に合わせた制約条件やルールなどに基づき、より高精度な自動立案を実現する独自ロジックの取り込みを可能にする。AI(人工知能)などを活用した最適化システムといった各種外部システムともスムーズに連携できる。Web APIを介して計画立案結果をデータ連携させることで、Webに構築した自社独自のダッシュボードで計画状況を確認・共有することも可能だ。

 「scSQUARE ISPは標準データモデルに基づいたコア機能部分の外側に、お客さまの個別要件に対応できるようにWebAPIを提供。またWebAPIを介して周辺システムとの連携もしやすくなるメリットも享受できると考えています」(関氏)

必要なシステムだけに絞った提案

 これらの特徴に加えてもう1つ強調しておきたいのが、日立ソリューションズ東日本による万全な導入サポート体制だ。scSQUARE ISPの導入まで、同社の経験豊富なエンジニアがSIerを介さずにしっかりとサポートする。ユーザー企業に伴走しながら課題に応じた機能を具体的に提案するため必要以上にシステムを導入する心配がない。初期投資削減といったコストメリットも生まれやすい。当然、導入後の保守も専門のサポートセンターが丁寧に対応する。

 「機能の豊富さも大事ではありますが、より重要なのは課題を本当に解決できるかどうかという点です。当社は、業務課題に対して導入実績で培った経験とノウハウから問題解決を支援するサービスを提供しています。需要予測などサプライチェーン業務において計画業務よりも上流に位置する業務も熟知しており、関連するソリューションを紹介することも可能です」(鈴木氏)

 先述の通り、scSQUARE ISPはWebベースのソリューションだ。担当者の端末にアプリケーションをインストールするといった手間が不要であり、サーバでの集中管理も可能なので運用負荷の大幅な軽減につながるといった利点もある。

拠点間の在庫偏在を見える化で解消

 scSQUARE ISPを導入すると計画業務はどのように変わるだろうか。生産拠点や在庫拠点間で在庫量に偏りが生じてしまっている場合を例に取って説明しよう。

 拠点がグローバルに分散している場合など、各拠点が抱える製品数は往々にして異なる。これらの在庫情報を適切に管理できないと、全体として製品を過剰に作り過ぎてしまったという事態が当然生じる。

 scSQUARE ISPは拠点間のつながりや各種所要量を考慮した供給計画を自動立案できるので、在庫偏在の課題が解消する。自社の優先ルールに基づいた工場在庫の引き当て関係をリアルタイムで把握することも可能だ。優先ルールもWeb API連携で取り込める。


拠点間の在庫偏在を考慮した供給計画の立案を可能に[クリックして拡大] 提供:日立ソリューションズ東日本

 GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)の見やすさにもこだわっており、サプライチェーン計画全体のつながりを1つの画面で簡潔に表示する。サプライチェーン計画はドリルダウンして細部を確認できるので、問題の迅速な把握と原因究明を行える。

 工場の生産能力を考慮した上で生産数の要求を割り当てることもできる。GUIによる直感的な操作で生産キャパシティーの超過分を別の工場に割り当てることが可能だ。

 資材制約情報との連携によってガントチャートで製造計画の調整・立案もできる。日立ソリューションズ東日本のBIツール「uniSQUARE BA」などと連携すれば、工場の稼働率や人員の割り当て状況の評価分析にも対応する。

サブスクリプション化も検討

 日立ソリューションズ東日本は国内製造業のニーズを鑑み、進化させる方針だ。鈴木氏は、「国内企業のグローバル生産拠点向けで利用頂くことも想定し、多言語対応についても検討を進めています(現在は、日本語、英語対応)。サプライチェーン全体を俯瞰(ふかん)して計画立案することの重要性がさらに高まる中、海外生産拠点も含めた導入ニーズは高まると見ています」と語る。

 将来的にはサブスクリプション形式のSaaS化も視野に入れている。実現すれば、多くの企業にとってさらに導入しやすくなるだろう。また、Microsoft Azureなどのクラウド基盤での環境構築にも対応する検討を進めている。業種別に特化した高度な機能を提供するなど、顧客企業の多様なニーズにも応えていくという。

 scSQUARE ISPには、サプライチェーン業務を長年支援してきた日立ソリューションズ東日本の知見が結集している。熟練担当者による必要な機能の目利きと、それに伴うソリューション投資の低コスト化も心強い。サプライチェーン業務のデジタル化に悩む中堅企業にとって大いに役立つことだろう。

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提供:株式会社日立ソリューションズ東日本
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2023年6月23日

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