サイロ化を越え、データを価値へ 製造業DXとAI活用の新たな基盤

PR/MONOist
» 2026年09月17日 10時00分 公開
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 製造業では、製品の高度化や開発期間の短縮に対応するため、CADやCAM、CAE、PLMなどのツールが発展、普及してきた。一方、それぞれのツールや部門が個別にデータを生み出した結果、設計、製造、運用/保守の情報が分断される「サイロ化」も進んでいる。工程をまたぐたびに情報の変換や再作成が必要になれば、データの欠損や解釈ミス、手戻りにつながってしまう。

分断されたデータを、改善の「循環」に変える

 このような課題を解決するアプローチとして注目を集めているのが「デジタルスレッド」である。設計から製造、運用/保守までのデータを製品ライフサイクル全体で双方向に結び、各工程で得られた情報を継続的に活用する考え方だ。日本の製造業でも関心が高まっており、三菱電機が掲げる「循環型デジタルエンジニアリング」は、まさにこの考え方に基づくものといえる。

 米Autodesk D&Mインダストリー戦略担当シニアディレクターのVik Vedantham(ビック・ベダンサム)氏は、「データを『接続』することと、『循環』させることは異なる」と語る。

 例えば、製造現場で工具の干渉により設計通りに加工できないことが判明した場合、その情報が設計部門へ戻らなければ、現場で対処して終わる可能性がある。下流工程の知見を設計へ還元し、形状や寸法の見直しに生かしてこそ、継続的に改善するクローズドループが成立する。

米Autodesk D&Mインダストリー戦略担当シニアディレクターのビック・ベダンサム氏 米Autodesk D&Mインダストリー戦略担当シニアディレクターのビック・ベダンサム氏

Autodesk Platform Servicesと共通データモデルがデータ循環を支える

 オートデスクがデータ循環の基盤に位置付けるのが「Autodesk Platform Services(APS)」である。APSは、製品ライフサイクル全体のデータやサービスを支えるクラウドプラットフォームだ。

 この共通基盤上には、製造業向けの「Fusion」、建築/建設向けの「Forma」、メディア&エンターテインメント向けの「Flow」という産業別クラウドが構築されている。APSのオープンAPIにより既存製品やサードパーティー製品とも連携でき、企業は現行環境を生かして段階的にデータ基盤を整備できる。

 製造領域で重要なのが「Manufacturing Data Model(製造データモデル)」である。設計、シミュレーション、製造、品質管理などのデータを共通モデルで管理し、工程やアプリケーションが異なっても一貫して利用できる。これにより、情報の変換や再作成を抑え、上流と下流でデータを円滑に受け渡せる。

APSとManufacturing Data Modelを基盤に、既存製品や外部システムが連携 APSとManufacturing Data Modelを基盤に、既存製品や外部システムが連携

データの循環がAI活用をさらに加速する

 データ循環は、概念的には「集約」「課題の把握」「価値の創出」「設計への還元」という4段階で捉えられる。まず、「AutoCAD」や「Inventor」「Fusion」「Revit」などで生まれた設計/製造/建設データを集約、管理する。次に、「Tandem」などで設備やIoTの情報を可視化し、得られた知見を設計/製造の最適化に生かす。さらに、運用や保全、現場改善で得た情報を次の設計へ戻す流れだ。

 AIは個々の工程でも価値を発揮する。一方、設計から製造、運用/保守までのデータがつながり循環することで、その力はさらに高まる。オートデスクは製造業のDXを、「データ/業務プロセスの把握・標準化」「共通基盤への集約・接続」「AI/自動化による高度化」という3段階で捉えている。

 そして、図面作成やスケッチ拘束、レンダリングなどの個別作業へのAI活用に加え、その先を見据えた「Agentic AI(エージェント型AI)」の実現にも取り組む。設計意図やデータの意味を理解し、複数の工程やタスクを自律的に支援する技術だ。将来的には、工程を横断して蓄積されたデータと入力された要件を基に、設計から製造までを一貫して支援するシステムレベルの自動化を目指す。

 ベダンサム氏は、DXやAI活用について「全てを一度に変える必要はない」と強調し、変革を恐れず、まずは取り組みを始めてほしいと呼び掛ける。自社のデータがどこで生まれ、どの工程につながっているかを把握し、段階的に基盤を整えることが重要だという。

 設計、製造、運用/保守の情報を単につなぐのではなく、継続的な改善へ向けて循環させることが重要だ。三菱電機の「循環型デジタルエンジニアリング」とも重なるこの考え方を、共通データ基盤とAIによって具体化するオートデスクのプラットフォーム戦略は、製造業DXを次の段階へ進める原動力となり得るだろう。

循環型デジタルエンジニアリングにおけるオートデスク製品の活用 循環型デジタルエンジニアリングにおけるオートデスク製品の活用

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提供:オートデスク株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2026年9月17日