DX時代の設計業務に「AMD Ryzen AI Max PRO」搭載ワークステーションという選択肢設計者向けワークステーション

3Dデータは今や設計領域にとどまらず、企業内のあらゆるプロセスや部門で活用される情報資産となっている。その活用拡大に伴い、設計者の業務も高度化し、複数のアプリケーションを並行して扱うことが当たり前になりつつある。こうした現場で求められるのが、高負荷な処理を安定してこなせるワークステーション環境だ。

PR/MONOist
» 2025年07月30日 10時00分 公開
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 製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、設計プロセスを起点に作成される3Dデータの役割も大きく変化している。

 従来、3Dデータはモデリングやシミュレーション、デザインレビュー(DR)など、設計領域内での活用が中心だった。しかし現在では、デジタルモックアップを活用した営業提案、レンダリング画像を用いたマーケティング、さらにはXRを活用した製造現場での作業指示/トレーニングなど、企業内のさまざまなプロセスや部門に活用が広がっている。

 このように、設計プロセスを起点に作成される3Dデータは、もはや単なる設計の成果物ではなく、企業の競争力を左右する重要な情報資産として位置付けられている。

日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 ワークステーション営業部 市場開発担当部長の川口剛史氏 日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 ワークステーション営業部 市場開発担当部長の川口剛史氏

 こうした変化に伴い、設計者に求められる業務も一段と高度化している。日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 ワークステーション営業部 市場開発担当部長の川口剛史氏は、次のように語る。

「最近では、レンダリングにも、よりフォトリアルな品質が求められるようになっています。また、3Dモデリングとシミュレーションを並行して進めるなど、マルチタスクを前提とした業務も増えています。さらに、XR用のビュワーや動画編集ツールなど、さまざまなアプリケーションを同時に扱うケースも珍しくありません」

 そこで求められるのが、負荷の大きい複数のアプリケーションを同時並行で実行しても、十分なパフォーマンスと安定性を発揮できるワークステーション環境だ。3D CADにとどまらず、さまざまなアプリケーションを使用する機会が増えているDX時代の設計現場において、ワークステーションの性能が“ボトルネック”になるような事態は、何としても避けなければならない。

「AMD Ryzen AI Max PRO」が高度化する設計業務をパワフルにサポート

 こうした設計現場の要求に応えるワークステーションとして、日本HPが展開を強化しているのが、AMDのプロフェッショナル向け最新プロセッサ「AMD Ryzen AI Max PRO」シリーズを搭載した超小型デスクトップワークステーション「HP Z2 Mini G1a」と、モバイルワークステーション「HP ZBook Ultra G1a」である。

HP Z2 Mini G1aの実機 HP Z2 Mini G1aの実機[クリックで拡大]

 AMD Ryzen AI Max PROは、CPU、GPU、そしてAI(人工知能)処理専用のNPU(Neural Processing Unit)を1つのチップに統合したSoC(System on Chip)だ。最大16コア/32スレッド、最大5.1GHzで動作するCPUは、大規模アセンブリやシミュレーション、レンダリングといった高負荷なタスクを高速に処理する。

 最大40基の演算ユニットを備えるGPUは、「AMD RDNA 3.5」アーキテクチャを採用しており、ミッドレンジクラスに匹敵する高いグラフィックス性能を実現。フォトリアルなレンダリングやリアルタイムレイトレーシング、高度な解析処理など、GPUアクセラレーションを要するワークフローを強力に支える。

 さらに、NPUは最大50TOPSのAI推論性能を備え、生成AIや画像認識、自然言語処理といったAI関連タスクを専用ハードウェアで効率的に処理可能だ。

 特筆すべきは、統合メモリアーキテクチャ(ユニファイド・メモリ・アーキテクチャ)の採用である。従来はCPU用メモリとGPU専用VRAMが固定的に分かれていたが、このアーキテクチャでは、共通のメモリプールをCPU、GPU、NPUが柔軟に共有可能となっている。例えば、最大構成のシステムメモリ128GBのうち、96GBまでをVRAM相当としてGPU側に割り当てることができ、グラフィックスを多用するワークフローに応じて最適なリソース配分を実現する。

AMD Ryzen AI Max PROの特長について 図1 AMD Ryzen AI Max PROの特長について[クリックで拡大] 提供:日本HP

コンパクトな筐体に高性能を備えた「HP Z2 Mini G1a」

 HP Z2 Mini G1aは、AMD Ryzen AI Max PROを搭載したデスクトップ型のミニワークステーションである。縦横約20cmというHP Z2 Miniシリーズ共通のコンパクトな筐体デザインながら、3Dモデリング、シミュレーション、レンダリングといった複数の高負荷業務を並行して実行できる処理性能を備えている。前述の統合メモリアーキテクチャにより、大規模な3Dデータを扱う場面でも効率的なリソース活用が可能だ。

HP Z2 Mini G1aの主な特長 図2 HP Z2 Mini G1aの主な特長[クリックで拡大] 提供:日本HP

 筐体は厚みを持たせた設計に刷新され、電源ユニットを内蔵化。これにより、ACアダプター給電時に起こりやすかったケーブル抜けによる電源断のリスクを低減し、設置や移動時の取り回しやすさも向上した。背面にACアダプターを配置しない構造は排熱効率の向上にも寄与している。さらに、負荷状況に応じてファン回転数を自動制御する「スマート・ファン・コントロール」により、静音性と冷却性能を両立させている。CPU、GPU、NPUを1チップに統合したSoC設計がTDP(熱設計電力)を120Wクラスに抑え、省電力と低発熱の実現にも貢献している。

 また、ラックマウント対応も大きな特長の1つであり、4Uラックに最大5台を収納可能だ。筐体に電源ユニットを内蔵しているため、外付けのACアダプターを必要とせず、ラックに大量に収めた場合でも、電源ケーブルの引き回しがすっきりとして安定稼働に貢献する。データセンターや設計部門での集中管理のほか、VDIやリモートデスクトップ運用といった多拠点でのリソース共有にも柔軟に対応する。

「小型のデスクトップワークステーションは数多くありますが、重要なのは“小さくても高性能”であることです。HP Z2 Mini G1aはまさにそれが特長です。設計ルーム以外でも、モニターさえあればテレワーク用途として持ち帰って使えますし、背面取り付けキットを活用すれば、限られたデスクスペースも有効活用できます」

コンパクトさを生かしさまざまな使用方法を実現するHP Z2 Mini G1a 図3 コンパクトさを生かしさまざまな使用方法を実現するHP Z2 Mini G1a[クリックで拡大] 提供:日本HP

デスクトップ級のパワーを凝縮した「HP ZBook Ultra G1a」

 HP ZBook Ultra G1aは、AMD Ryzen AI Max PROを搭載した14型のハイエンドモバイルワークステーションである。重量1.57kgという軽量かつ薄型の筐体ながら、上位クラスの製品に匹敵する優れたパフォーマンスを発揮する。統合メモリアーキテクチャを採用し、BIOS上でシステムメモリをVRAMに割り当てることが可能となっている。

HP ZBook Ultra G1aの主な特長 図4 HP ZBook Ultra G1aの主な特長[クリックで拡大] 提供:日本HP

 3辺ナローベゼルを採用した16:10ディスプレイは、14型ながら広い表示領域を確保しており、図面や3Dモデルの視認性/操作性を高めている。冷却機構には同社独自の「HPベイパーフォース・サーマル」を採用。大型のデュアルファンとベイパーチャンバーの組み合わせにより、発熱を効率的に冷却する。背面の大型排気口は、熱風が作業者の手に直接当たらないよう設計されており、薄型筐体でも高負荷作業を快適にこなせる冷却性能を備えている。

 さらに、74.5Whの大容量バッテリーを搭載し、TDP55Wクラスの設計との組み合わせにより、CAD編集やシミュレーション、レンダリングなどの負荷が大きい作業でも長時間の安定稼働を実現する。電源確保が難しい外出先でも高いパフォーマンスを維持できる点は、大きなメリットといえる。

「HP ZBook Ultra G1aは、オフィスで拡張モニターを使った設計やモデリング、現場での図面確認/修正など、場所を選ばず設計作業を行いたい方に最適です。約1.5kgという軽量設計ながら、デスクトップワークステーション並みのパワーを発揮します。高性能とモビリティを両立した、“ただの14型ではない”点が大きな特長です」

ISV認証取得とCopilot+ PC対応で安心の業務利用

 日本HPは、ISV(Independent Software Vendor)認証の取得を積極的に推進しており、AMD Ryzen AI Max PROを搭載するワークステーション製品においても、「SOLIDWORKS」「Creo」「Inventor」など、主要な商用3D CADやCAEソフトウェアの認証取得を進めている。今後はその適用範囲をさらに拡大し、設計業務において安心して活用できる環境の整備にも注力していく方針だ。

 また、前述の通り、AMD Ryzen AI Max PROは最大50TOPSのAI推論性能を持つNPUを内蔵しており、HP Z2 Mini G1aおよびHP ZBook Ultra G1aの両モデルは、マイクロソフトの「Copilot+ PC」要件に対応している。Copilot+ PCはクラウドに依存せず、マシン本体内でAI処理を高速かつ安全に実行できる点が特長であり、設計業務に付随するドキュメント作成などの業務効率化を支援する。

「例えば、機密情報を含む設計レポートや部品表(BOM)、進捗(しんちょく)報告書、プレゼン資料といった手間の掛かるドキュメント作成をAIで効率化することで、設計者は本来注力すべき“より良い設計の実現”に専念しやすくなります」

HP ZBook Ultra G1aの実機 HP ZBook Ultra G1aの実機[クリックで拡大]


 DXの進展に伴い、さまざまなプロセスや部門で3Dデータを有効活用し、迅速に成果を生み出せる体制の構築が求められている。だからこそ、設計者が高品質な3Dデータを作成し、それを複数のアプリケーションで自在に活用して情報資産化できる――そんな環境を実現できるワークステーションを選ぶことが、これまで以上に重要になっている。

「AMDは“コンシューマー向けのプロセッサ”というイメージを持たれがちですが、AMD Ryzen AI Max PROはスーパーコンピュータの技術を応用した『Zen 5』アーキテクチャを採用しており、HP Z2 MiniやHP ZBook Ultraといった小型筐体でも高いパフォーマンスを発揮できる点が魅力です。モデリングやシミュレーション、レンダリングなど、高負荷な用途でぜひ活用いただきたいと考えています。きっと『AMDもありだな』と実感してもらえるはずです」

 ハードウェアの性能は、設計業務にとどまらず、企業全体の生産性や競争力をも左右する重要な要素である。その意味で、AMD Ryzen AI Max PROを搭載したHP Z2 Mini G1aおよびHP ZBook Ultra G1aは、次世代の設計環境を支える有力な選択肢となるだろう。

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アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2025年8月25日

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