設計現場でCAE(Computer Aided Engineering)の活用が広がっている。しかし、そのために設計現場で課題になりつつあるのが、CAE解析の待ち時間やそれに伴うリソースの問題だ。CAEをより多くの検証で用いるようになったために、使用しているHPC(High Performance Computing)環境の計算リソースが圧迫されるケースが増え、それに伴うコストの増大などが問題となっている。
設計業務をより円滑に回しつつ、コストを最低限に抑えられるHPC環境を構築するためにはどうすればよいのだろうか。こうした課題を解決に導くための製品やサービスを展開するのが、エフサステクノロジーズ(FTI)である。
エフサステクノロジーズは2024年4月に、富士通エフサスの事業を統合して設立した富士通の100%出資子会社だ。富士通時代から、サーバやストレージ、ネットワーク製品を中心とした高品質なハードウェアを提供する他、それらを最大限に活用するためのソリューションを提供してきた。HPC環境についても、ハードウェアだけでなく最適なシステム提案も含めたソリューションとして数々の導入実績を持つ。
「エフサステクノロジーズは、多くの製造業での導入実績を持ち、業務に合わせたHPC環境を提案できる点が特徴です。最新のプラットフォームを迅速に検証し、各企業の設計業務に最適なハードウェアやシステムを提案できます」(エフサステクノロジーズ プロダクトソリューション事業本部 DC-AIインフラインテグレーション統括部 HPCソリューション開発部 マネージャーの津村昌祐氏)
最適なHPC環境を構築しCAE業務を効率化するためのポイントとしてエフサステクノロジーズが挙げるのが“CAEに最適な”最新ハードウェアを活用することだ。
エフサステクノロジーズは、製造業の解析業務を支えるインフラソリューションを数多く導入しており、その実績を基に最適なハードウェア構成を組み替えて提供してきた。その中で現在推しているのが、第5世代AMD EPYC CPU搭載のPCサーバシリーズだ。AMD EPYC CPUは、優れたCPUクロックとメモリ帯域幅を特徴とし、解析アプリケーションの性能を最大限に引き出すことができる。
さまざまな解析モデルで他社製のCPUと比較して20〜30%の性能向上が確認できる他、特に第5世代AMD EPYC CPU搭載モデルは流体解析分野で高い性能を発揮し、70%の性能向上が確認できたケースもあったという。
「第5世代AMD EPYC CPUは特にCAEで力を発揮できる特性を持つ点から多くの解析アプリケーションで性能向上が期待できます。さらに、エフサステクノロジーズでは、主要な解析用途に応じたハードウェア構成を選択できるようにしており、その効果をさらに向上させることが可能です」と津村氏は強調する。
ただ、ハードウェアだけでは変化していくCAE解析業務全体が効率化できるわけではない。そこでエフサステクノロジーズが提供するのが「HPCプラットフォーム活用支援ソリューション」だ。このソリューションは、「運用/性能データの採取、蓄積」「可視化、分析」「業務効率化、運用最適化」「データを活用したハードウェアとシステムの選定」という4つのステップで構成され、HPCシステムのライフサイクル全体を見据えた効率的な運用と、投資効果の最大化を支援するものだ。これにより非効率な業務を最適化し、単位時間あたりの業務処理数を1.4倍に向上させた実績などもあるという。
「従来のHPCシステムは、利用状況の把握や分析が十分ではなく、不要な業務遅滞や無駄なコストなどが生まれるケースがありました。このソリューションは、経営者、運用者、利用者が定量的な指標を共有しながら、業務やコストを最適化する新たな運用サイクルを回せるよう支援します」(エフサステクノロジーズ プロダクトソリューション事業本部 DC-AIインフラインテグレーション統括部 HPCソリューション開発部 マネージャーの井上俊介氏)
エフサステクノロジーズではこれらのCAE解析業務環境の見直しに対し「CAE業務効率化キャンペーン」を実施中だ。今回のキャンペーンでは、広いメモリ帯域幅と大容量キャッシュを備えた最新のAMD EPYCプロセッサを2基搭載した「PRIMERGY RX2450 M2」を、主要な解析用途に最適化された3タイプのセットモデルとして特別価格で提供する。実施期間は2025年3月31日までとなっている。
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提供:エフサステクノロジーズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2024年12月24日